SkyCode BLOCK PROGRAMMING
先生の方へ
第1回 / 全12回

ドローンがなくてもできる、小学校低学年のプログラミング授業

▶ この回で使う画面を開く 登録なし・無料。別のタブで開きます。ドローンが無くても画面の中で飛ばせます。

小学1〜3年生にプログラミングを教えるとき、いちばん難しいのは「自分の指示でものが動いた」という手ごたえを持たせることだと思います。画面の中でキャラクターが動いても、低学年の子にはそれが自分のやったこととして結びつきにくい。

ドローンだと、それが一気に近くなります。前に進む、上に上がる、向きを変える。体で知っている動きばかりなので、説明が要りません。

ドローンが赤い軌跡でハートを描いたところ
ブロックを並べると、そのとおりに飛びます

ただ、実機のドローンを授業で飛ばすのは大変です。場所も要るし、電池も切れる。20人が順番待ちになります。そこで、画面の中のシミュレーターで飛ばす形にしました。ドローンを1台も持っていなくても、この授業はできます。

この記事は、子ども向けの教室で実際にやっていた45分をそのまま書き起こしたものです。全12回の第1回にあたります。


この回の目標

「自分が言ったとおりに動いた」と感じること。それだけです。

順次実行を理解させることでも、プログラミングという言葉を覚えさせることでもありません。低学年の第1回で概念を教えようとすると、まず失敗します。

準備するもの

  • 1人1台のパソコン(Chrome または Edge)
  • SkyCode を開くだけ。インストールも登録も要りません
  • ドローンの実機は不要です

タブレットでも開けますが、画面が狭くてブロックを並べにくいので、パソコンを勧めます。

いちばん大事な準備

URLを開かせる方法を、授業前に決めておいてください。

低学年はURLを打てません。ここで10分溶けると、その日の授業は壊れます。ブックマークに入れておく、デスクトップにショートカットを置く、QRコードを配る。どれでもいいので、始まって30秒で全員が画面を開けている状態を作ってください。

隣同士で画面を見せ合える席にしておくと、後半が楽になります。


45分の流れ

0〜7分 まず手で飛ばす

いきなりキーボードで飛ばさせます。説明はこれだけです。

「キーボードで飛ばせます。ぶつけても壊れません。好きに飛ばしてみて。」

キーボードでドローンを動かしているシミュレーター画面
ブロックを組む前に、まず手で飛ばしてみる

この7分は、教えないでください。 質問されたら答える程度で放っておく。ここで「ドローンは前後左右に動くものだ」という感覚が体に入ります。これが後半の土台になります。

かなり賑やかになりますが、それでいいです。ここで発散させておくと、後半が落ち着きます。

7〜10分 問いを出す

全員の手を止めさせて、こう聞きます。

「じゃあ、キーボードを押さないで飛ばせると思う?」

「先に言っておけばいい」という発想が子どもから出てくれば理想ですが、出なくても構いません。「実は、先に順番を教えておくと、勝手に飛んでくれます」と言って次に進みます。

10〜20分 ブロックは2つだけ

最初のプログラムは「離陸する」と「着陸する」の2つだけです。増やさないでください。

「離陸する」と「着陸する」の2つだけを並べた画面
最初はこれだけ。飛んで、降りる

一緒に画面を見ながら1つずつ置いて、実行ボタンを押す。飛んで、降りる。それだけです。

地味に見えますが、低学年にとっては「ブロックを置く」「つなげる」という操作そのものが難関です。ドラッグがうまくできない子が必ず数人います。 ここで詰まっている子に付いてください。

この時間帯でいちばんやりがちな失敗は、先回りして代わりに置いてあげることです。自分の手で置けた経験がないと、次の回から手が止まります。時間がかかっても待ってください。

20〜32分 1つ足して、数字を変える

「離陸」と「着陸」の間に「距離移動 前へ 50cm」を1つ入れます。実行すると、飛んで、進んで、降ります。

離陸する、距離移動 前へ 50cm、着陸する の3つのブロック
真ん中に1つ足すだけ

そのあと、数字を変えさせます。ここがこの回の山場です。

「50 を 200 にしたら、どうなると思う?」

50cmで進んだ軌跡と、200cmで進んだ軌跡の比較
同じブロックでも、数字を変えると進む距離が変わる(上が 50cm、下が 200cm)

必ず、予想を言わせてから実行してください。 これが低学年でできる唯一の「考える」活動です。予想と結果がずれたときに、いちばん学びが起きます。

早く終わった子には「もっと遠くへ」「もっと近く」と言うだけで、勝手に試し始めます。

32〜40分 いってらっしゃい・おかえり

課題を1つだけ出します。

「前に進んで、また元の場所に戻ってきてください。」

前に進んで元の位置まで戻ってきた軌跡
行って、帰ってくる

「後ろへ」のブロックを自分で探すことになります。答えは言わないでください。 「戻るにはどうしたらいいかな」とだけ返します。

できた子が周りに教え始めますが、それを止めないでください。この回でいちばん良い時間です。

40〜45分 みんなで見る

2〜3人の画面を前のモニターに映して、全員で見ます。

上手な子を選ばないでください。 変な飛び方をした子、失敗した子のほうがいいです。「なんでこうなったんだろうね」で終わっていい。答えは出さなくて構いません。

最後に一言だけ。「次は、ぐるっと一周させてみようね。」


つまずきやすいところ

ブロックがつながっていない状態と、つながっている状態
いちばん多いつまずき。上下がくっついていないと動きません(左がつながっていない、右がつながっている)
起きること 対応
ドラッグでブロックを置けない いちばん多い。手を添えて1回だけ一緒にやる。以降は自分で
ブロックがつながっていない 「くっついてる?」と聞くだけ。直してあげない
実行ボタンが分からない 授業の最初に、全員で1回押しておく
早く終わって暇そう 課題を足さず、数字を変えさせる
賑やかで進まない 前半の自由飛行で発散させてあれば、後半は落ち着きます

この回で「やらない」こと

  • Python の画面には触れません(見えていても説明しない)
  • 「1つずつ実行」は使いません(第2回で扱います)
  • コースには挑戦させません(第3回以降)
  • 「プログラム」「順番に実行される」といった言葉は使いません

低学年が1回の授業で受け取れる新しいことは、2つまでだと思っています。この回はすでに「ブロックを置く」と「実行する」で2つ使い切っています。


使っているツールについて

この授業で使っている SkyCode は、私たちが教室で必要になって作ったものです。

困っていたのは、ブロックで組んだプログラムを試す場所が無かったことでした。実機は飛ばすたびに場所も電池も要る。合っているかどうかが、飛ばしてみるまで分からない。それを解決するために作りました。

ふりがなの付いたブロックが並んだメニュー
漢字にはすべてふりがなが付いています
  • 無料です。あとから請求することもありません
  • 登録もメールアドレスも不要です
  • 広告は一切出しません
  • 漢字にはすべてふりがなが付いています

ブラウザで開くだけなので、共用のパソコンでも準備が要りません。

▶ SkyCode を開く

実機で飛ばしたくなったときは、同じプログラムを書き直さずに CoDrone EDU へ送れます。ただ、最初はシミュレーターだけで十分です。


Step 1/3 と表示された操作バー

次回:第2回「1つずつ動かして、間違いを自分で見つける」


教室で使う前に、一度ご自身で動かしてみてください。5分で流れがつかめます。

▶ 自分で動かしてみる

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